「摂食障害は、ダイエットを機に発症するんでしょ？」

という風に思っている人も少なくないと思います。

現に、今の社会は、 

痩せている事が良しとされ、まるで成功者の象徴であるかのように扱われ、

太っていることは失敗、不幸を招くかのような表現をされることも珍しくありません。

そうした『痩せを賞賛』した情報は、普段私たちが生活している日常で頻繁に見聞きし、知らず知らずの内に誰の脳内にも刷り込まれてしまっています。

ですが、摂食障害を発症する主な原因は、それだけではありません。

現代社会は物質的にみると、とても豊かな世の中です。

女性の社会進出も進み、さまざまな選択肢の中で、それぞれの生き方を選択できるようにもなってきました。

ですが、そのさまざまに溢れる情報の一方で、

不安、混乱、葛藤、ストレスも増え続けてきたことも事実。

世の人たちが、そんな混乱やストレスの多い日常で弱ってしまった心に、何かでバランスを保とうと思う気持ちになることは、何も不思議なことではありません。

 摂食障害は、その人が発する『心のサイン』そのものなのです。

もし、あなたが今１人でつらい思いをしているなら、

独りで悩まないで。誰かに頼ってください。

それは、私自身が過食嘔吐を毎日繰り返し、出口の見えない暗闇に独り取り残されたような辛い思いをする中で、最初に学んだ勇気でした。

摂食障害は、未だ周囲からの誤解や偏見を持たれやすい病であり、

その辛さは本人にしか分からない苦しみがあります。

私は、この摂食障害という病が、広く多くの人に正しく理解され、

ただ辛いだけではなく、笑いと癒しの中でも卒業できる病であることを証明していきたいと思っています。